イッテQでミヤゾンさんが演奏した「エトピリカ」を弾いて,演奏のポイントを書いてみました。

生徒さんが、今日はいつも練習している曲ではなく、葉加瀬太郎さんのエトピリカをレッスンしたいということで理由を聞くと、バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ」でミヤゾンさんが「エトピリカ」を3ヶ月間練習し、演奏されたとのこと。
私もレッスン後、番組を見ましたが、本当に3ヶ月とは思えない演奏と真剣な姿に感動しました。

「エトピリカ」は海鳥のことらしく、ドキュメンタリー番組「情熱大陸」のエンディングテーマです。
葉加瀬太郎さんというと情熱大陸の方が有名ですが、こちらも人気曲でコンサートや結婚式などでよく演奏します。

ミヤゾンさんは最初から演奏の姿勢もよく、音もしっかり出ていてびっくりしました。番組でも先生が言っていたように、エトピリカは初心者では難しい曲です。でも、演奏されているのをみて、すごい練習をされたのだと思いました。

エトピリカはバイオリンを演奏している人達にとってはかなり有名な曲なので、色々なアレンジをされた楽譜が出版されています。ミヤゾンさんが演奏した楽譜はどんな楽譜かわかりませんでしたが、エトピリカの演奏のポイントについて書いていきます。

まず、とてものびのびとした曲なので、弓をたくさん使って演奏した方が綺麗な音が出ると思います。
それから、ミヤゾンさんの楽譜にはピッツィカートという弦を弾く奏法が記載されているようですが、(私の持っているのにはないです。)右手の弾く人差し指は爪に近い場所より、指のお腹で弾いた方が響きます。ピッツィカートは弓で演奏する時に比べて音が小さくなるので、思っているより大きめに演奏した方がいいと思います。ピッツィカート後のピアノとのやり取りの部分はリズムが面白いので、わかるようにハッキリ演奏するといいと思います。

私もミヤゾンさんの演奏を聴いて弾いてみたくなり、久しぶりに演奏してみました。

ミヤゾンさんが本番で一番困っていたことが、左手が震えてしまって、弓が震え、音にも影響が出てしまったことでした。私も経験があるので、とてもよくわかります。あのシーンを見ていた時は私も手に汗をかいてしましました!
おそらく、バイオリンを人前で演奏したことのある人はこういう経験がある方が多いと思います。世界的なバイオリニストでさえこのような経験があったと話している方も少なくありません。

対処法としてはいくつかあると思いますが、私は本番の一日くらい前からカフェインの摂取を控えます。
弓が震えることに関してアドバイスしている本があるので、こちらを紹介したいと思います。
カトー・ハヴァシュさんの本です。

ハヴァシュ・バイオリン奏法 ―― 力みをとり、あがりを克服するアプローチ対処法

https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC-%E3%82%AB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%A5/s?rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E3%82%AB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%A5

練習方法なども載ってます。

芸術の秋、参考にしてもらえれば嬉しいです。

ミヤゾンさん演奏収録後、控室でバイオリンを弾いていましたが弓が震えていませんでした。
私もこういう経験は何度もありました。何でさっき弾けなかったの!?と辛くて悔しい思いをするのです。

ミヤゾンさんの演奏こちらで聴けます。素敵な演奏でした。

https://tver.jp/variety

バイオリン講師 澤井亜衣