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恩師について

私は留学中、ウラディーミル・オフチャレック先生という当時音楽院の主任教授に師事していました。

オフチャレック先生は、ロシア人民芸術家という称号を持っていらっしゃいました。ソ連時代に活躍したタネーエフカルテットというカルテットの第一バイオリン奏者で、レニングラードフィルハーモニー(現サンクトペテルブルクフィルハーモニー)のコンサートマスターも務めていました。その時代の常任指揮者は名指揮者のムラヴィンスキー。先生は作曲家のショスタコーヴィチとも親交が深く、ショスタコーヴィチの曲をレッスンする時はさらに厳しくなっていました。

タネーエフカルテットのCD
タネーエフカルテットのCD 一番左がオフチャレック先生です。

先生は音楽家として素晴らしいだけではなく、人としても本当に尊敬できる方でした。

じゃあ何故、こんなにすごい先生に師事できたのか?

それは、自慢できることではありませんが、入試に審査員がオフチャレック先生しかいなかったからです!!(要項には審査員は3人って書いてありましたが、そこはさすがロシア)

1人の先生しかいなかったので、自動的に拾っていただいたのです。私は本当にラッキーでした。試験日がずれていたりすれば、他の先生に師事していたかもしれないのです。こういうのが縁というものなのかもしれません。

私は先生がいなかったらロシアでの留学生活はできていなかったと今でも思っています。

先生の音楽に対する真剣な姿勢、取り組み方は誰にでも真似できるものではありません。

先生はガンでお亡くなりになられたのですが、亡くなられる半年前まで舞台に立ち、私とは2週間前までレッスンをしておられました。

最後の最後まで音楽と向き合うということが、私にもできるのかという不安とちょっと自分に期待しながら、その為に今日も「イテテテッ」と言いながらストレッチポールをコロコロ転がしている私です。

ストレッチポール

バイオリン講師 澤井亜衣

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