カッチーニのアヴェ・マリア、歴史の謎とバイオリンで演奏するポイント

カッチーニの「アヴェ・マリア」は、多くの演奏家に愛され、特に声楽のレパートリーとしてよく演奏される名曲です。ゆったりとした旋律とシンプルながらも心に響く和声が特徴で、聴く人の心を静かに包み込むような魅力があります。

しかし、この曲には少し興味深い背景があります。

カッチーニが本当に作曲したのか?

ジュリオ・カッチーニはバロック初期の作曲家で、オペラの発展に貢献したことで知られています。

しかし、実際にはロシアの作曲家ウラディーミル・ヴァヴィロフがカッチーニ風に作曲した 。という説が濃厚です。

バイオリンで演奏する際のポイントですが、この曲はもともと声楽のために書かれたものです。

私はバイオリンのレッスンで、先生方からよく、このようにアドバイスされました。

「人が歌っているように弾きなさい」

どの先生も口を揃えて、この言葉を強調されます。

アヴェ・マリアに限らず、どんな曲でも言われました。

バイオリンは息継ぎをしなくても演奏できるため、意識しないとフレーズが不自然になってしまうことがあります。特に、この曲のオリジナルは声楽曲なので、実際に歌うような表現を心がけることが大切です。

また、ビブラートの速さに変化をつけると、より歌声に近くなり、表現に広がりができます。

声楽家エレーナ・オブラスツォワさんのアヴェ・マリアに感動して、調性は違いますが似たようにアレンジして、YouTubeに演奏動画をアップしました。

ぜひ聴いてみてください!

バイオリン講師 澤井亜衣