大人のためのヴィブラート練習方法とは?気を付けるべきこととは?

大人ためのバイオリン教室「NOTA-ノータ」を開いている講師の澤井亜衣です。

今回のテーマは「ヴィブラート」についてです。

ヴィブラート

私の教室には、小さい頃から継続してバイオリンを習っている方、ブランクかあってバイオリンをもう一度始めた方、大人からバイオリンを始めた方がいらっしゃいます。

私は、ヴィブラートは教えていて難しい課題の一つだと感じています。
人それぞれ手の形、大きさが違うからです。それに加え、大人の場合、以前ケガをした、柔軟性がない、可動域が子供の頃より範囲が狭いなど、つらいことではありますが、現実として受け止めなければならないこともあるからです。
一人一人合ったやり方で教えていかなければ中々習得できず、アドバイスしてもできなかった場合、いつまでも同じ方向からではなく、違うアプローチをしていくべきだと考えます。

ここまでお読みいただき、結構ショックを受けた方もいらっしゃるかもしれませんが、大人になってもヴィブラートは習得できます。
ただ、子供でもなかなか習得できないので、大人になってからのヴィブラートは正直時間が掛かるということは頭に入れておいてほしいと思います。

どのくらい時間が掛かるのか?
これは個人差がありますので、一概には言えません。
プロの方でもヴィブラートは常に気を使い、見直す方もいるぐらいです。
ですので、焦らず取り組んでもらいたいと思います。
焦らないのが一番です。色々なテクニックを学びながら気長にやってみてください。

大人の方は非常に向上心が高いです。
レッスン中に私が言わなくても、色々な角度から感じ取り、自分なりに考えてて、吸収してくださる。
そして、試してくださる。向上心は大人の武器だと思っています。
実際に私のアドバイスより、生徒さんが考えて下さった方が上手くいくこともあります。
(講師としてどうなのかと思いますが、事実です。)

大人の方に気を付けて欲しいことは、色んなヴィブラートに関する情報を見てしまうこと。
特にyoutubeは気軽に調べられるので、観てしまう方が多いと思います。
youtubeにアップされているヴィブラートの練習法はたくさんあります。

役に立つ情報はとても多いのですが、どれが自分に合った練習方法なのか見極めるのが、ヴィブラートを習っている最中の生徒さんにとっては難しいと思います。余計に混乱してしまうこともあります。

やはり個人的に習っている先生が、一番その方のヴィブラートに関する弱点や苦手なことを知っていますし、
先生のアドバイスのみの方が良いような気がします。
それと、ヴィブラートは練習している途中で状況が変わってくることが多いです。
速度が変わってしまったり、最初練習していたころとは違うフォームで弾いていたり。
その経過を知っている先生は、適切なアドバイスを下さるはずです。

ヴィブラートが中々上達せず、気持ちが焦り、色んな情報を見てしまう気持ちはとてもよくわかります。
そういう場合は、そのヴィブラートの情報を先生にお話しして、自分に合っている練習方法か相談してみて下さい。
きっと良い方向にすすむと思います。

それから自己流にならないために、あまりレッスン期間の間をあけないこともおすすめです。
大体2週間後くらいで先生にみてもらうのが理想でしょうか。
結構ヴィブラートは自己流になりやすいからです。

実は、私もヴィブラートを練習中。どこの音にヴィブラートをかけるのか?一音一音考えながらという作業と、苦手な曲の理想のヴィブラートを見つけてしまい、そのヴィブラートを研究してます。しかも、youtubeで見つけました。やっぱり観ちゃうんですよね!人のこと言えないです...

バイオリン講師 澤井亜衣