バイオリンが韓国人の気質に合ってる?!とても情熱的な韓国系バイオリニスト達を紹介します。
最近は韓国ブームでアイドルやヘアメイク、食品を日本でも多く見かけるようになりました。
アジア系バイオリニストは近年非常に増えており、レベルも高いですが、特に韓国人はとても個性的で情熱的なバイオリニストが多いと思います。バイオリンが単旋律でとても歌うことができる楽器のせいかピアノや他の楽器に比べて合っていると個人的には思います。
留学時代、韓国からやってきた留学生がたくさんいました。ロシアでもキムチを作って辛い物を食べ、
キリスト教信者の学生が多く、美容にもとても敏感。学歴に厳しい韓国では2つの音楽大学に行くのは当たり前。男子学生は兵役がある為、途中で休学をした友達もいましたし、国際コンクール入賞を果たせば兵役が免除になる為、コンクールを目指す子もいました。最近、BTSの兵役のことがニュースになっていました。
まず韓国人バイオリニストといえばチョン・キョンファ。
ズーカーマンとコンクールで優勝を果たし、世界的なヴァイオリニストになります。弟も素晴らしい指揮者チョン・ミョンフン。
キョンファの素晴らしい録音と言えばラロのスペイン交響曲。独特の音楽性は聴衆を魅了します。
サラ・チャンは韓国系アメリカ人。10歳でCDデビューしています。ふくよかな音色でダイナミックな演奏。疲れを感じさせません。
クララ=ジュミ・カンは韓国系ドイツ人です。
仙台国際コンクールで優勝しているので、日本でも知っている方、多いかもしれません。
テクニックはもちろん、彼女の艶やかな音色には惚れ惚れしてしまいます。
留学している時、同じ門下に韓国系ロシア人の女の子がいました。
音楽史の先生が彼女の演奏をとても気に入り、私の先生のオプチャリク先生にこう質問したそうです。
「彼女の楽器が良いから、ああいう音になるのですか?」
するとオフチャリク先生は、
「あれは彼女の持って生まれた音だ」と言ったそうです。音楽史の授業中に教えてくれました。
確かに彼女のラヴェルのツィガーヌは深い音で、演奏後、拍手が鳴り止みませんでした。
不思議な魅力を持つ韓国系バイオリニスト達です。
バイオリン講師 澤井亜衣