分厚くて、難しい音階教本!「カール・フレッシュ」とは?おすすめ番号紹介します。

音階教本最近は色々あり、何を選べばいいのか悩んでしまうかもしれません。

今回紹介するのは、カールフレッシュが書いたスケールシステムです。https://www.amazon.co.jp/%E5%BC%A6%E6%A5%BD%E5%99%A8-%E6%A5%BD%E8%AD%9C%E3%83%BB%E6%95%99%E6%9C%AC-%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E9%9F%B3%E9%9A%8E%E6%95%99%E6%9C%AC-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5/dp/B00FYIVHAA

こちらは、フィッシャー版。私が購入した時はマゼンタっぽい色でしたが、現在はロイヤルブルーです。インターナショナル版も購入する年によって色が変わることがあるのですが、何ででしょう?

カールフレッシュ音階教本
カールフレッシュ音階教本

もっと前はあずき色?みたいな感じ。姉から借りました。

リース&エルラー社のは日本語で書いてあるので便利かもしれません。

ユダヤ系ヴァオリニスト、カールフレッシュはイダ・ヘンデル、ジネット・ヌブー、シモン・ゴールドベルクなど名ヴァイオリニスト達の先生でもあります。おそらく素晴らしい教育者だったのでしょう。

タイトルにもあるように分厚いです。

カールフレッシュの音階教本
音階だけで何と厚さは1.3cm。重さは0.52キログラム

ページをめくると、

カールフレッシュ音階教本

黒くて、難しそうでやる気失います。
本当に難しいです。勉強でいうなら、一番難しい参考書を解くとでもいうのでしょうか?

東京藝術大学の入学試験、国際コンクールでの課題になっているこの教本。いかに重要でレベルが高いかわかるかと思います。

教本の特徴として、重音の音階がとても充実しているということ。重音は1小節弾くだけでもとても効果があると思います。(6番から10番)

5番は必須ですが、是非やっていただきたいのが1番です。G線のハイポジションで弾く音階は本当に難しいです。最初弾いた時、全く音にならなかったです。ハイポジションのG線は他の絃のハイポジションに比べ音が出にくいので、練習しないと良い音色にはならないと思います。しかし、ラヴェルのツィガーヌ、G線上のアリア、サンサーンスのヴァイオリンコンチェルト等聴かせる曲はG線のハイポジションで弾かなければなりません。

この分厚い教本、どこから手をつければいいのか?カールフレッシュは毎日違う調を弾く事と記していますが、それはかなりの上級者の練習方法かなと思います。音程がおろそかになり、雑に練習しそうだからです。しっかり音程を身に着けるためにはまずは5番、そして重音を弾き、少しずつフラットやシャープの数が増える調を練習していくのが初級から中級者の方の練習方法だと思います。人によって苦手な音階も違うので先生にアドバイスをいただきながら、取り組むといいと思います。

これが完璧に弾けたら鬼に金棒です!

バイオリン講師 澤井亜衣