最近練習しているのが、バッハの無伴奏バイオリンのためのパルティータ3番のロンド風ガボットです。この曲は明るい曲なので弾いていると前向きな気分になれます。
今回はロンド風ガボットを音源付きで解説していきたいと思います。
バッハはバロック時代の作曲家でドイツ生まれ。ドイツ語で小さい川という意味があるバッハ(日本だと小川さんです)はこの曲を35歳に作曲。とても気に入っていたようです。
題名のロンド風のロンドとは形式の種類のこと。一つの大事なテーマをAとすると、その後に違うメロディがきて、またAがでてきて、また違うメロディで、またAが出てくるという形式です。
ロンド風ガボットでAにあたるテーマがこちらです。
二本の弦を同時にならして弾いています。このテーマAが曲の中で5回出てきます。
1回目と5回目は最初と最後に出てきます。
私は4回目に出てくるテーマがとても興味深いと思います。4回目のテーマを弾いてみます。
最初の音が少し違うのです。4回目以外はミとシの2つ、4回目だけはソシミで3つの音が書かれているのです。


なぜなのか?その前のメロディが他の場所に比べて暗い音楽なので、バッハは盛り上げる為に3つの音にしたかった(しっかりとテーマをホ長調【この曲の調です】だと示したかった。その前が嬰へ短調なので)のかなと思いました。私の解釈なので、色んな意見があると思いますが。
色々考えてしまうバッハの無伴奏バイオリンのためのパルティータ。今も頭の中でバッハのガボットが流れています。
次回はガボットの説明と、ロンド風ガボットを全部演奏して載せてみたいと思います。
バイオリン講師 澤井亜衣