メトロノームとは?使い方について

メトロノームとは音楽用具で、一定の正しい速度を示すための道具です。

メトロノームは、とても便利な練習アイテムだと思います。
自分の弾いている曲の速さが、一定の速度なのか客観的に確認できるからです。
意外とできているつもりが、メトロノームに合わせて弾くと全然違うことがあります。不思議なもので、逆に難しい箇所の方がテンポが速い事が多いです。おそらく、難しくて弾けないから頑張って速く弾かなきゃ!となって、焦るパターンです。

私は、難しい場所、リズムが不安な場所、速い曲などにメトロノームを使用することが多いです。あとは、アンサンブルをする時。学生時代にアンサンブルの先生から、「メトロノームを使って練習しなさい。」と言われたことの影響もありますが、相手とできるだけ同じテンポ感で演奏することは、本当に難しいと感じるので、やはりメトロノーム練習は必要だと思います。
バイオリンとピアノとメトロノームになった時、本当に自分の中で、ぐちゃぐちゃになります。でも、相手の音をしっかり聴こうと意識は高くなると思います。
メトロノームを使用した練習後は、弾きやすく感じます。

その他にメトロノームを使用するのは、初めての曲でどんなテンポか想像がつかない時に使う事があります。だいたいの楽譜は左の部分にテンポの表記があります。
例えば、下の楽譜はチャイコフスキーのスケルツォなのですが、presto giocoso と書いてあります。giocosoは快活になどの意味を表す音楽用語で、前のprestoが非常に速くという速度表記です。言葉では曖昧なので、そこで、メトロノームを使います。

チャイコフスキースケルツォの楽譜

prestoと書いてある部分に赤い矢印を合わせるとprestoのテンポの音が鳴ります。prestoと書いてある場所がアバウトすぎると思う方もいらっしゃるかと思いますが、prestoの中でもテンポが色々あってここに書いてある数字だったら、どの数字に矢印を合わせてもprestoのテンポになります。

メトロノーム

テンポで曲の感じがかなり変わりますし、弾きやすくなったり、合わせやすくなったりするので、当たり前なことかもしれませんが、音楽の大事なことの一つだと、メトロノームについて書いてて改めて思いました。

バイオリン講師 澤井亜衣