「G線上のあなたと私」のカノンとG線上のアリアを載せました。

ドラマ「G線上のあなたと私」の第8話でバイオリン講師の 眞於先生(桜井ユキ)がパッヘルベルのカノンを演奏していたので、少し書いていきたいと思います。

パッヘルベルのカノンは良く演奏される曲で、知っている方も多いかもしれません。私が最初にこの曲を知ったのは、合唱曲の中にカノンの一部分が組み込まれていたことでした。

色々な編成で演奏されますが、カノンの正式の名前は「3つバイオリンと通奏低音のためのカノン」といい、3つのバイオリンとチェンバロなどの鍵盤楽器で演奏されます。

通奏低音とは、バロック時代の伴奏の形態のことです。時代によって、楽器が進化したり、奏法が変わることで、楽譜の記譜法も変わってきます。あまり通奏低音の楽譜はわかりませんが、楽譜に数字が書いてあります。

パッヘルベル  ‎(1673~1690)はバロック時代に活躍した作曲家です。この年代に活躍した音楽家の曲をバロック音楽といい、G線上のアリアを作曲したバッハ(1685~1750)もバロック時代の作曲家です。

同時代に作られた曲は、わりと似ています。私はバロック時代の音楽は透明感があるように感じます。

G線上のアリアについては、以前ブログでも書きました。意外とゆっくりな曲をバイオリンで弾くのは難しいのでG線上のアリアも難しいです。G線上のアリアの最初のミの音はとても好きです。バイオリンの特徴は長い音を弾く時に弓で強弱をつけられることです。一つの音を変化させられるバイオリンはG線上のアリアの最初の音を魅力的にできます。

最初のミ〜〜〜〜〜ラのラに向かって少しずつですが大きくしています。そして、このミの音に寄り添うように、ピアノが淡々と拍子を打つかのように、伴奏がラに向かってハーモニーを変化させながら、サポートしている感じが、しんみりしていて個人的には好きです。

今回は以前にバーの蔦やさんで演奏した時のパッヘルベルのカノンとその時のアンコール曲G線上のアリアを載せてみました。

まずはカノンです。ピアノとバイオリンの編成です。

そして、バッハのG線上のアリアです。ピアノとバイオリンの編成です。

両方とも300年以上前の曲には思えないです。色あせることなく、今の時代にも合う音楽だと思っています。

バイオリン講師 澤井亜衣