映画「ピアソラ 永遠のリベルタンゴ」のリベルタンゴを載せました。

タンゴの革命児、アストル・ピアソラのドキュメンタリー映画が去年公開されました。

https://piazzolla-movie.jp/

アストル・ピアソラはバンドネオン奏者であり、作曲家。ジャンルは「タンゴ」ではありますが、クラシック、ジャズの要素を取り入れて、独自のスタイルで作曲しました。

クラシックとジャズをタンゴと融合させたこともあり、クラシック奏者が演奏する機会がよくあります。私も演奏します。

以前、アルゼンチンタンゴの演奏会を聴きに行ったことがあるのですが、リズム感や弾き方がクラシックとは異なり、演奏するのが難しそうと思ったことがあります。しかし、ピアソラは色んなジャンルを融合させているからか、主にクラシックを演奏する私にとって、あまり違和感がなく演奏できます。

リベルタンゴは昔、世界的チェリスト、ヨーヨー・マがCMで演奏し、話題になりました。色々な楽器で演奏される、とても人気のある曲です。

リベルタンゴとは、リベルタ(自由)という意味の言葉と、タンゴを掛け合わせた造語です。革命的な音楽を作り出すピアソラにとって、自由は好きな言葉だったんじゃないかなと思います。タンゴは踊りですので、どうしても音楽が二の次になる中で、リベルタンゴは音楽を印象に残させた画期的な作品です。そして、とても情熱的な作品で、音楽に対するピアソラの熱意も伝わってきます。

舞踊音楽は、音楽が二の次になる傾向があるがかもしれません。バレエ音楽などもその一つのような気がします。でも、リベルタンゴのような素晴らしい作品が、舞踊音楽でも素晴らしければ、人気になると示していますし、舞踊と音楽が一緒に表現されることによってできる作品は音楽だけの世界より、さらなる力を与えてくれます。

私が生演奏でリベルタンゴを聴いたのは、私の師である、荒井英治先生の演奏でした。もともとある楽譜に、少し先生のアレンジを加えたリベルタンゴは相当かっこよく、釘付けになりました。そのかっこよさが、頭からずっと離れなかったので、先生にお願いをして、楽譜を貸していただき、そのアレンジをいつも演奏しています。

今日はリベルタンゴ(少し荒井英治編)を載せてみました。ピアノ伴奏は松本日向子さんです。

10月26日(土)12:00から、蒲田にあるカフェクォードにて、リベルタンゴを演奏いたします。奏法もおもしろく、視覚からも楽しめる作品です。お時間がありましたら、是非お越しください。

バイオリン講師 澤井亜衣