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愛の喜びと悲しみを表現したバイオリン曲の音を少しだけ載せてみました。

クライスラー(1875~1962)はウィーン出身のバイオリニストであり、作曲家で、ウィーンが色濃く表現されている作品が多いです。自身の出身地をとても愛していた音楽家だと思います。

愛の悲しみもレントラーという、ウィーンの古いワルツのテンポでと表記されており、愛の喜びも、ウィーン地方の古い民謡に基づいています。彼の音楽はウィーンなしでは、語れないだろうと思います。

コンサートに向けて、愛の悲しみと愛の喜びを練習していますが、二つ同時に取り上げることによって、比べることができて、とても面白いです。

両方とも共通して言えることはメロディーの繰り返しがとても多いこと。悲しみと喜びを丁寧に表現したかったのか何回も同じメロディーが繰り返されます。

悲しみは重音を使用していないのに対し、喜びは重音を惜しみなく使って作曲されています。エストレリータのブログで少し書きましたが、重音を使うと華やかになるので、バイオリンで喜びを表現するにはとても効果的だと思います。

今回は愛の悲しみと愛の喜びの最後の部分を載せてみることにしました。
最後の最後まで、愛の悲しみは悲しみ、愛の喜びは喜びが表現されていると思ったからです。

まずは愛の悲しみの最後の部分。

最初は2つの音を急速に連続にして往復させる奏法(トリルと言います)をして、消えるような感じで終わります。

次は愛の喜びの最後の部分

私はどちらかと言えば、哀愁のこもった愛の悲しみの方が好きです。
特に気に入っている箇所があります。その音源がこちらです。

赤いカッコのところを演奏してみました。

この青で丸を付けた場所が、少し悲しみから抜けたような明るい感じ(音楽用語では長調。瞬間的明るくなるだけですが。)になっているところが好きです。最初から青い部分までは悲しい感じで(音楽用語で短調)、音と音との跳躍があったとしても5つ分(例えばドから始まったとしたらソまで。 音楽用語で【5度】と言います。)なのですが、青い部分は明るい感じになるからなのか、ドからラまで(ドレミファソラ6つ分。【6度】)なっています。この青い部分は、今までにない6度あがるということで、少し希望の持てた音と音に私には聴こえます。その後、また黄色の部分はまた悲しい感じ(短調)に戻ります。黄色の部分は音がシからファなので跳躍は5つ分。また最初と同じ悲しい感じになったんだなと思いました。

音と音のつながりはおもしろく、これだけで音楽は表現できませんが、これだけでも曲について色々考えることができます。

9月24日(火)新宿にあるバートロイメライで、クライスラーの「愛の喜び」と「愛の悲しみ」を演奏します。どっちが好みか考えたりするのも楽しいと思います。お時間がありましたら、是非お越しください。

バイオリン講師 澤井亜衣

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