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もうすぐ北京オリンピックということもあり、ロシアのフィギュアスケートの話題をテレビをつけていたら、たまたまやっていて、見ていたら色々な場面がどこかで見たことが、、、。

すごく音楽界と似てました。
ロシアではとても人気の高いフィギュアスケート。ちょうどトリノオリンピックの時にロシアに留学しており、フィギュアスケートは金メダルが荒川静香さんだったので、哲学の授業でこの中に「日本人いるか?」と言われ手を上げたら「金メダルおめでとう!」と言われました。

ロシア人の気質がとても教育する立場の人間として合っていると留学していて感じました。教授法の授業もとても充実しています。とてもスタミナがあり、表現が豊かで熱いロシア人達は、音楽を身体で表現するもの、例えばバレエやフィギュアスケート、アーティスティックスイミングなど合っているんだと思います。さらに、あのスタイルの良さですから、鬼に金棒です。

人気のあるスケートは競技人口も多いですし、ショーもたくさん行っています。しっかりと基礎を教えられるコーチが多いんだと思います。バイオリン人口も多いし、メソッドもしっかりと確立されているのでその辺りも似ているなと思いました。

私はプルシェンコさんとヴァイオリニストのコラボのショーをペテルブルグで見に行ったことがありますが、プルシェンコさんが出てくる前に小さな男の子が演技をしていました。将来のオリンピック選手でしょうか?こうやって場数を踏んでいることに驚いたことを覚えています。

小さなバイオリニスト達も日本に比べたら人前で弾く回数が多いと思います。そういう機会が与えられることは本当に良い経験です。練習では得られるものではないのでそういう環境は羨ましいです。

テレビではコーチは本番で110%の力を出すため、150%の練習(本番ではやらない難しいワザ)をさせていました。私も先生に100%本番で出すためには300%の練習をしなきゃダメだと言われたあげく、君はコンクールにお茶を飲みに行く気か?まで言われたことがあります。

他にもコーチからアドバイスを受けた選手が涙を流すシーンがあり、そういえば中国から来た20歳の男の子が先生にアドバイスを受けて泣いていたことを思い出しました。

それでも先生を慕っているのはやっぱり信頼関係があるからです。とても厳しい言葉を言われることもありますが、ちゃんとフォローもしてくださいますし、そういう人がごくたまに言ってくださる褒め言葉は飛び上がるほど嬉しいものです。

怒られる時はめちゃくちゃ辛いんですけど。

バイオリン講師 澤井亜衣

バイオリンを習っているからには、やっぱり上達したい気持ちってあると思います。

私も学生の頃は上手くなりたいと思っていましたし、今でも上手くなりたいという気持ちは変わりません。素晴らしい演奏を聴いたりすると、ああいう音出したいなあと思います。

練習方法は人それぞれですし、先生によっても教え方は違うし、流派や時代によっても変わってくるだろうと思います。自分に合ったやり方や効率よく練習する方法を探すのは本当に難しいものです。

私は数名の先生に習いましたが、先生によっては真逆のことを言われることもあります。音楽には正解はないので、色々考えて最終的には自分で判断するのだと思います。考え方も変わってきて、何回も弾く曲は運指や運弓が変わることもよくあります。

例えば、メトロノームで練習するのが好きな先生もいれば、音楽的によくないからと使用を嫌う先生もいて、練習方法や教えることは試行錯誤の連続です。今回はみんな賛同してくれる練習方法について書きたいと思います。

それは、自分の演奏を録音することです。

自分の演奏は本当は聴きたくないんですけど、やっぱり聴いて客観的になって、冷静になることは大事だと思います。大事だ思っていても現実逃避したくなるので、たまに、時々、ちょくちょく録音しないのですが、そこができるかできないか、真摯に受け止められる人かで、本物の音楽?(←嘘くさいですが)を奏でることが出来るのだろうと思っていながらも、、、とだらだら書きそうなのでこの辺で言い訳はやめます。とにかくみんなやっている練習法ですし、もうやってる人も多いと思います。

日本人の音楽家、ロシア人の音楽家もやっていて、学生時代に勧められましたし、実際に勧めてくださった50代のロシア人ピアニストは今でも自分の演奏を録音していると話していました。その方は、衰え知らずどころか、今でも上達しているので、本当に尊敬します。

学生の頃はレッスンを録音して、家で聴きなおしていましたが、これが怒られた時のレッスンだと本当に聴きたくなかったです。

でもそういう同じ思いになった方は上達する時間が圧倒的にはやくなると思ってきいてほしいと思います。

人間の集中力は15分程度と聞いたことがあるのですが、実際聴いてみるとアドバイスを忘れていることが非常に多いです。しかもレッスンの次の日に聴いているのにもかかわらずです。私だけかもしれないですが、すべてを記憶するのは難しいので、やはり録音は大事です。最近は動画を撮る方もいらっしゃいます。フォームも確認できて更に良いと思います。

やはり、素晴らしい演奏家たちは練習の仕方など本当に工夫をされて、努力をされているのだと思います。

バイオリン講師 澤井亜衣