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私は一番寒い2月にロシアで留学生活を始めました。

二月の気温は大体-15℃前後。
外はとても寒いですが、部屋の中はとても暖かいです。

なぜならちゃんと暖房がきいていますし、二重窓になっているからです。
でも、この二重窓少し厄介なこともありました。網戸が破れていて夏場は蚊に襲われる。詳しくはこちらのブログを御覧下さい。

https://nota-violin-lesson.com/blog/?p=1662

寮の窓はガラスと木でできていたので微妙な隙間があり、すきま風が入ってきて寒い、、、。じゃあ、寒くて二重窓の役割を果たしてないと思われるかもしれませんが、そこはガムテームのようなもので、2メートル近い大きな窓をせっせと隙間をテープで貼ってました。(ロシアの家は天井が高いです。)テープは紙でできていて、粘着力も弱い物ですが、あるとないでは大違いでした。ロシア寮生活初日はテープがなくて、寒くて起きてしまいましたが、テープを貼ってからは、暖かくなり、ぐっすり眠れるようになりました。

タイトルの冷蔵庫は何なのか?というと、冷蔵庫が部屋になかったので、一枚目の窓と二枚目の窓に20センチほどの隙間があり、そこに飲み物や食べ物を保管していました。窓と窓の間を冷蔵庫にしていたのです。寒い時はジュースが少し凍るほど。それが氷代わりになって美味しかったという嬉しい出来事もありました。いちいちテープを剥がして、食品を入れてまたテープを貼って。面倒くさい作業でしたが、食品が腐るのでそうもいってられませんでした。二重窓を冷蔵庫として使用して月日は経ち、4月に。さすがに寒い国ロシアも二重窓の自然冷蔵庫は役に立たず。そんな時に中国人留学生が帰国するということで、冷蔵庫が寮内で売りに出されていたので購入。すごい古い冷蔵庫でしたが、冷凍庫もあって便利になりました。ただ、古い冷蔵庫だったので、霜がついて定期的にその霜を溶かす作業はしていました。

快適な生活とは言えませんでしたが、工夫しながらの生活はなかなか充実していたのかもしれません。

ロシアの寮の二重窓

バイオリン講師 澤井亜衣

ロシアに留学するまで、恥ずかしながらロシアの画家を知りませんでしたが、サンクトペテルブルクにはエルミタージュなどの美術館があり、ロシアの画家の絵も展示されているので観る機会がありました。

心に残る作品がいくつかあり、日本に帰国してからもレーピンやカンディンスキーの展覧会など行くようになりました。

音楽と美術はやっぱり繋がっていて、レーピン展に行くとロシアの作曲家ムソルグスキーの肖像画があったり、カンディンスキーは音楽をテーマにした絵を多く書いていたり。

レーピンの描いたムソルグスキー
レーピンの描いたムソルグスキー。音楽の教科書にもでてきます。

カンディンスキーがベートーヴェンの運命を絵にしたものを本で観ましたが、なるほどと思うような絵でした。音楽を絵で表現してもわかるってすごい!

サンクトペテルブルクで1番大きい美術館はエルミタージュでとても有名ですが、私が好きだった美術館はロシア美術館です。

海の絵を沢山描いているアイヴァゾフスキー、リムスキー=コルサコフのオペラの題材になったレーピンのサトコなどが展示されています。サトコの絵はとても大きく、海の中にいるような、神秘的で女性もとても美しく描かれています。アイヴァゾフスキーの絵も大きいので、波が押し寄せてくるような迫力があります。海の絵は大きいと壮大で、(ボーっと?無心?表現が見つからない。)ずっとみてしまいます。

アイヴァゾフスキー
アイヴァゾフスキーは海の絵をたくさん描きました。

一昨年ロシア美術館の作品が日本に来ていました。でも残念ながら行けなかったので、また来てほしいです。

アイヴァゾフスキーとカンディンスキーの画集
アイヴァゾフスキーとカンディンスキーの画集

バイオリン講師 澤井亜衣

2月9日は姉の誕生日でもあり、国際的バイオリニスト諏訪内晶子さんの誕生日でもあり、手塚治虫さんの命日でもありますが、私がロシアに留学するために成田空港から飛行機に乗った日で、忘れられない日です。

やはり、この日は私の中でかなり強烈に印象に残っています。

当時19歳だった私は成人式のために伸ばしていた髪をバッサリ切り(ロシアは夏になるとお湯が1ヶ月でなくなるため短くしました。)寒さが想像つかないので、膝下までのダウンコートと、革の手袋、毛糸の帽子をかぶり全身真っ黒にしていました。なぜ真っ黒にするかというと、治安が悪いため目立たなくすることと、汚れるからという情報からでした。その後は慣れてきて明るい色の洋服も着るようになるのですが。

とにかくロシアの情報が少ないので不安だらけでしたが、憧れのロシアに留学できる喜びもあり、何とも複雑な気持ちでこの日を迎えたことをよく覚えています。

モスクワ経由でサンクトペテルブルクに23時に着く予定でしたが、飛行機が遅れ、予定していたモスクワからサンクトペテルブルクの飛行機に乗れなくなりました。日ロ交流協会のサポートの方がシェレメチェボ空港で待ってくれていたものの、チケットを交換したりと不安でした。

飛行機の中では入国審査の書き方がよくわからず、前の席に座っていた当時の関取の黒海さんが助けてくれました。

そんな感じで、空港では楽器の写真をみせてサインをもらったりと色々な手続きにも手間がかかり、寮に着いたのは夜中の2時で長旅でした。

寮のおばちゃんが起きててくれて、部屋を案内され、いつもなら12時に閉まるシャワー室を特別に開けてくれて。まあ、その後も色々とあるのですが、書ききれないのでこの辺で。

たぶん出発した日はずっと忘れないと思います。何日に帰国したのかは覚えていないのですが。

バイオリン講師 澤井亜衣

最近、あまりロシアの記事を書いてなかったので、今回は動物について書いていこうと思います。

ロシアに行って思ったことは、動物が大きいということ。ハトはひとまわり大きいですし、スズメもコロコロしてます。冬仕様なのか、モコモコしていて本当にあったかそうでした。カラスは同じ大きさですが、色はグレー。黒いカラスに慣れているせいで、最初カラスなのか半信半疑でした。

犬も大きいです。日本ではミニチュア何とかみたいな犬種が多いですが、シュナウザー、ダックスフンド、と前にミニチュアがつかないので、道で見かける犬は大きいのがほとんど。ロシアは室内で犬を飼うので、アシスタントのサーシャさんちに行くと大きな犬が2匹ベッドを占領。そこで、レッスン風景を犬2匹がでん!と見ているので、すごい威圧感でした。

小さい犬種ももちろんいます。お隣さんはトイプードルを買っていたし、友達もシーズーを飼っていました。ロシア人は比較的動物好きだと思います。犬や猫を買ってる人は多いです。

ロシアの民話にもクマやウサギなどたくさん出てきます。サーカスもサルやゾウ、クマも出てきます。

ペテルブルクの博物館には動物の剥製がたくさんあり、マンモスは圧巻です。

ロシアでちょっと怖かったのはブルドック。漫画からでてきたようなブルドックに何回か遭遇。体も大きいし、顔も厳ついし、更に驚いたのが、首輪。リアルにあの首輪を着けているブルドックがいると思いませんでした。吠えたりはしなかったものの、通り過ぎるブルドックはすごい迫力でした。

ロシアのブルドック

バイオリン講師 澤井亜衣