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バイオリンの楽譜はピアノの楽譜に比べて売り場面積が狭く、その売り場に行くと、バイオリン人口が少ないのを物語っているかのようで、少し寂しい感じになりますが、それでも最近は以前に比べて楽譜が増えてきたような気がします。

中でも増えてきたなあと思うのが、伴奏CDのついた楽譜です。

伴奏CD付きの楽譜
この楽譜はすべて伴奏CD付きです。

以前、バイオリンの楽譜について書いたブログにバイオリンはあまり独奏で演奏しないと書きました。

伴奏CDがついていると、伴奏者がいなくても合わせの練習になりますし、あたかも誰かと演奏したような気分になり、気持ちも高まります!1人カラオケみたいな感覚かもです。(やったことないですがイメージ的に)

伴奏CDは楽譜によって、ピアノだったりオーケストラだったり色々な楽器の編成になっています。

今回は伴奏CDの効果が思う存分に発揮できていると思う、映画「パイレーツオブカリビアン」の彼こそが海賊を載せてみました。

まずは伴奏なしで少しだけ弾いてみました。

盛り上がりがイマイチです。

続いて伴奏CDありです。

伴奏があるだけでこんなにも壮大になります。1人で弾いているより、断然CDと演奏している方が雰囲気がでます。

伴奏CD付きの楽譜、オススメです。

バイオリン講師 澤井亜衣

ロシアでは色々な種類のスープがあるので、今回は様々なスープを紹介したいと思います。

ロシアの家庭では、一気にたくさんのスープを作り、何日もかけていただきます。知り合いのおばあちゃんは1週間くらい作ったボルシチを食べていました。

日本に嫁いだ知人のロシア人女性は、ロシアのスープは2、3時間掛かるけど、味噌汁は煮込まなくていいから本当に楽と言っていました。

ロシア人が、よく作るスープはボルシチという赤カブのスープです。もともとウクライナ料理で、私が習っていたウクライナ出身のアナスタシア先生は、ボルシチが大好きとおっしゃっていました。

日本でもボルシチを食べることはできますが、たまにトマトベースのミネストローネのような感じのお店もあるで、赤カブのスープか確認することをオススメします。

ロシアにはトマトベースのスープもあり、サリャンカと言います。かなり酸っぱいスープです。トマトの酸味と具材にピクルスやレモンが入るからです。私はどちらかというと、ボルシチよりサリャンカの方が好きでよく食べていました。とても具沢山で、ニンジン、ジャガイモ、玉ねぎ、牛肉、サラミ、ソーセージ、オリーブなどが入ります。

その他にも、キャベツのスープや魚のスープもあります。さっぱりしたスープが飲みたい時はオススメです。

ロシアのおばあちゃんはスープストックを作ることが多いかもしれませんが、一般的にはブイヨンがクノールとかマギーとか色々なメーカーからでています。ブイヨンも野菜、牛、キノ、チキンなどなど色々あるので、買うのに迷いますが一つからでも購入できるので、色々試せます。選ぶのが楽しいです。

それから、どのスープにもサワークリームをのっけて食べます。栄養があり、高カロリーなサワークリームをのっけていただくスープは腹持ちがよく、冬のロシアにはピッタリです。ただ、たくさんのっけて食べると太るので、注意が必要です。サワークリームはバケツくらいの大きさで売ってます。

バイオリン講師 澤井亜衣

バイオリンの楽譜はト音記号で表します。基本、単旋律で演奏するので1段です。

バイオリンの楽譜

バイオリンはあまり独奏はなく、ピアノなどの様々な楽器と一緒に演奏します。なので、楽譜を購入するとバイオリンの譜面の他に、ピアノや他の楽器の譜面がついています。

バイオリンの伴奏の楽譜
赤い丸で囲んだところが小節番号です。

これはバイオリンのピアノ伴奏の譜面ですが、バイオリン譜が1番上に書いてあります。ピアニストがバイオリンと同じ場所を演奏できるようにするためです。アルファベットや小節番号が楽譜には記されているので、間違えても、途中からお互いが一緒に演奏できるようになっています。

それから、オーケストラとバイオリンのための曲を購入すると、どこでどんな楽器が演奏しているか書いてあることもあります。

バイオリンの楽譜
赤い丸の部分はティンパニーが一緒に弾いているという意味です。

なかなかオーケストラという何十人もの人達が集まりながら演奏するのは大変なので、発表会や試験で演奏しやすいようにピアノとバイオリンの編成の楽譜が売られています。

かなりの高音域が出せるバイオリンですので、高い音の譜面だと五線譜からかなり音符が飛び出ています。

バイオリンの楽譜
高い音符はこのように表します。

バイオリンの楽譜は楽器店、ネットなどで購入できます。ペトルッチ楽譜ライブラリーは無料でバイオリンの楽譜をダウンロードできるので便利です。

バイオリン講師 澤井亜衣

私は、卒業試験にハチャトリアン作曲のバイオリンコンチェルトを演奏しました。

ハチャトリアンはロシアのアルメニア系の作曲家です。ロシアの国土は広く、民族や時代によって音楽に違いはかなりあるのですが、ロシアの作曲家は全般的に好きです。

音楽院の2年生くらいの時に、CDで改めて聴いた時に、絶対に卒業試験ではハチャトリアンを弾こう!と決めていました。(今では何故そんなに思っていたのかよくわかりませんが。)今でも、真っ直ぐで、猛突進する曲がカッコイイなと思っています。先生からも反対されず、伴奏者の先生からも私に合っているとお墨付きをいただき(合っているということは、嬉しいのですがこの曲は激しい曲なので、私ってこんなに落ち着きがない?と少し複雑な気持ち)弾くことになりました。

いざ弾いてみると、ハチャトリアンを弾いたのは初めてだったので、ロシアの音楽は弾いていましたが、かなりの感覚が違うもので苦労しました。特に冒頭の部分をどうやって弾いたらいいのか迷いがあり、いつも注意を受けていました。

色んな音楽の先生達からもアドバイスをいただいたものの、なかなか弾けず怒られてばかり。色んな例えや表現をしてくださったのですが、しっくり私の中でこないので、なかなか様になりませんでした。

ある時、レッスンの時にハチャトリアンを弾いていると、先生の友達(オーケストラ団員のバイオリニスト)がレッスン室に入ってきて、「ハチャトリアン弾いてるから、覗いちゃった!オイストラフのように顎をブルルッってふるわせなきゃダメだよ!」とおっしゃってオイストラフのマネをして去っていきました。

オイストラフとは旧ソ連時代のバイオリニストでハチャトリアンがこのバイオリンコンチェルトを献呈した人でもあります。

私はその言葉を聞いた時にとても納得し、頭の中で一枚のオイストラフのCDのジャケットを思い出しました。それがこれです。

オイストラフのCD

いい感じに顎が写っています。

オイストラフのアゴ

そして、しっかり顎を思い出し、オイストラフみたいに

ブルルッ!

とふるわせて褒められました。

このバイオリニストの一言で私は救われ、卒業試験を無事に終えることができました。すごくわかりやすい伝え方だったので、私もハチャトリアンのコンチェルトを教える時は、この事を生徒に伝えようと思っています。

バイオリン講師 澤井亜衣

卒業試験のことをгосударствунный экзамен(ガスダールストヴィンヌイ エグザーミン)といい6月に行われます。直訳すると国家の試験です。

ロシアの音楽院は5年制なので5年生の最後の試験が卒業試験となり、とても大事な試験です。

入学試験より卒業試験の方がロシアでは重要視され、国家試験でもあります。

音楽院は年に2回実技試験があるのですが、5年生の前期は試験はなく、卒業試験の為に学生たちは準備をします。それくらいしっかりと準備をして試験に挑みます。

私はオーケストラ科のバイオリン専攻の学生として在籍していました。通常の実技試験は教室で行われ、卒業試験はグラズノフホールという大ホールで行われます。

卒業試験は、一般公開の演奏会形式でドレスを着用して演奏します。審査員もサンクトペテルブルク音楽院の先生達だけではなく、他の都市から先生を招いて審査をしないといけないらしく、私が卒業試験を受けた時は、モスクワとペトロザボーツクの音楽院から先生が数名いらしていました。

課題曲は無伴奏のバッハから2曲とコンチェルト。だいたい20分から30分程度演奏します。ロシアの作曲家のコンチェルトを演奏することが多く、特にペテルブルクにゆかりのある、プロコフィエフやチャイコフスキーを演奏する学生達が多いです。でも1番人気はダントツでショスタコーヴィチ。生徒の3分の2以上は演奏しているのではないでしょうか。飽きるくらいですが、ペテルブルクにとっては本当に大切な作曲家で、生活をしているといかにショスタコーヴィチをペテルブルクの人達が大切に想っているか伝わってきます。この曲を聴くと卒業試験のことや、先生の事を思い出します。

この曲の3、4楽章を試験でよく演奏します。

ちなみに卒業試験で、私はソ連時代の作曲家ハチャトリアンのコンチェルトを演奏しました。試験前の楽屋はピリピリモード。みんな、落ち着かなくてウロウロしたり、お水を飲んだり、弾けないところを練習したり。どこの国に行っても本番前は同じです。

成績は演奏終了後、審査員達が話し合って決めます。審査員の間で、生徒の成績でかなり激しいケンカになることもあります。(私のアンサンブルの先生は他の先生と生徒の成績でケンカして3ヶ月口を聞いていませんでした)

その後、師事している先生から成績を伝えられ、成績表に成績(5段階評価)とサインをしてもらいます。

私は試験後、先生から「最悪は間逃れた」と言われました。どれだけ先生に心配させていたのだろうと思うと、今でも頭が上がりません。

バイオリン講師 澤井亜衣