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6月4日(火)に新宿にあるバー、トロイメライで、貴志康一(1909~1937)が作曲した「花見」という曲を演奏します。

貴志康一の存在を知ったのは、高校性の頃、バイオリニスト松本克巳さんのリサイタルを聞きに行ったことがきっかけです。
松本さんはその時のプログラムで貴志康一の作品を取り上げていました。

それから、私は作品が好きになり、興味を持ち始め、すぐにCDや楽譜を購入したものの、自分が演奏しはじめるようになったのは、15年以上経ってから…。
…。あっという間に時は過ぎます…。
そして、今回初めて「花見」を演奏します。

「花見」というだけあって、本当に美しく、情緒あふれる曲です。
日本の旋律をバイオリンで奏でるのに違和感を感じさせないどころか、日本の楽器より、バイオリンで演奏する方がより日本っぽさをだせるのでは?と思うくらいです。
ピッツィカート(弦を弾く奏法)が琴や鼓のように聞こえ、フラジオレット(左手を弦に軽く触れて演奏する奏法)は日本の横笛のようにも聞こえるのです。

あえて貴志康一を音楽家と書いたのは、作曲家でバイオリニストで指揮者でもあったからです。その他にも、俳優、映画監督などマルチな活躍をしていました。

貴志康一が生まれ育った兵庫に、彼の資料館があります。
自筆譜や写真、映像などが保管されています。
一度訪れたことがあり、たくさん写真をみせていただきました。
どれも笑顔の写真ばかり。人柄の良さが滲み出ていました。

彼は、日本文化をヨーロッパに広めるために、日本色が濃い曲を作曲していたのだそうです。
評価などを気にせず、自分の思いを貫いた作品は、とても真っ直ぐで、心に響くものがあります。

28歳の若さでこの世を去ったため、作品も少なく、あまり知られていませんが、本当に素晴らしい音楽家だと思います。

まだまだ、貴志康一について書ききれていませんが、まだ演奏していない曲もたくさんあるので、また作品を取り上げる時にでも、書けたらいいなと思います。
この調子だと、いつになるかわかりませんが…。でも演奏したいです。

バイオリン講師 澤井亜衣

昨日は新宿にあるバー、トロイメライで6月4日(火)のコンサートの合わせをしました。
ピアノの清水さんとは、2月に同じくトロイメライのコンサートで共演させていただき、今回は2回目の共演になります。

バー、トロイメライはピアノが設置されており、土曜日は、お客様にピアノを開放しています。
ペンギンが好きなオーナーゆりさんは、歌手でもあるという、音楽好きなお客様にはとても居心地のいいお店です。

バー、トロイメライ。店内にはペンギングッズがたくさんあります。

6月4日(火)に演奏する曲目はこんな感じです。

ラヴェル           亡き王女のためのパヴァーヌ

フロローフ          ブルース形式の小品

貴志康一           花見

L・アンダーソン       プリンク・プレンク・プランク

L・アンダーソン       フィドル・ファドル

バッハ            無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番より Adagio

「耳をすませば」より     カントリーロード

フォーレ           夢のあとに

「ハウルの動く城」より    人生のメリーゴーランド

「ピノキオ」より       星に願いを         

ピアソラ           リベルタンゴ

パッと見てあまり有名でない曲もあると思いますが、どれもいい曲ばかりです。
コンサートでは簡単な曲目解説もあるので、知らない曲も少しは親しみを持って聞くことができるのではないかなと思います。

今回のプログラムの特徴は右手(弓)の色々な技法がたくさん出てくるので、バイオリンの魅力がお伝えできると思います。

合わせをすると、テンポの感覚、曲のイメージなどが共演者と違う意見だったりすることがあります。そういう時、新たな発見があって、ハッとさせられます。
昨日も清水さんと演奏して、そういう風に思うことがありました。
一つ一つの曲の良さが伝わるような演奏ができるように頑張ります。

バイオリン講師 澤井亜衣                        

6月4日(火)20:00~新宿にあるバー、トロイメライにてバイオリンを演奏いたします。お時間がありましたら、是非お越し下さい。
プログラム:フォーレ/夢のあとに、ピアソラ/リベルタンゴ、ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ、他     澤井亜衣

鶴川にあるバー、ロワゾーブルーで私は定期的に演奏しています。
ここのバーは毎週土曜日に生演奏があります。ジャンルは様々です。

私は、クラシックを中心に洋楽、映画音楽など演奏しています。
お客様から直接ご意見やご感想を伺うことができるので、次回の演奏でリクエストいただいた曲を弾いたりすることもあります。

なかなかバーでクラシックを聴けるお店は少ないですし、バイオリンの演奏は意外とないと思います。ドレスではなく、普段の恰好で演奏するので、気軽にクラシックを聴くことができるバーです。初めてバイオリンの生演奏を聴いたというお客様も多いです。

ロワゾーブルーの店内。ロワゾーブルーとはフランス語で青い鳥。
ロワゾーブルーの店内。ロワゾーブルーとはフランス語で青い鳥。

ロワゾーブルーでは演奏中の飲食、会話もOKです!

少しでも生演奏でお客様同士の会話が弾み、食事やお酒が美味しくなれば嬉しいなと思います。

18日(土)のロワゾーブルーの演奏は映画音楽を中心に、バッハの無伴奏ソナタ、パルティータを少し演奏いたします。演奏は20:00~です。

お時間がありましたら是非お越しください。

バイオリン講師 澤井亜衣                  

文章を書くのが苦手な私がブログを書き始めた理由の一つとして、
生徒様とレッスン後に会話をする中で、ロシアでの留学生活が話題になった時、
「先生、ロシア留学の経験をブログに書いたらいかがですか?」と言われたからです。
確かに、私がロシアへ留学したいと思っていた頃(かれこれ15年以上前の話になりますが。)なかなか情報が得られず、苦労した記憶があります。現在はその時に比べたら、情報量は多いと思いますが、語学留学にくらべて音楽留学の情報は少ないと思うので、古い情報でもあった方がいいのでは?と思い書くことにしました。

私が通っていた学校は、ロシアの第2都市サンクトペテルブルグにある音楽院です。
正式名称はロシア国立リムスキー=コルサコフ記念サンクトペテルブルグ音楽院です。
ロシア語だと санкт-петербурская государственная консерватория имени Н.А.Римского-Корсакова と書きます。
私は音楽院の外国人本科というところに在籍していました。本科は5年生で、日本でいうと大学のようなところです。
その他にも様々なコースがあり、本科に入る前にロシア語、実技などの授業が受けられる外国人留学生のための予備科、短期留学されたい方、好きな授業のみ受講できる研究科、大学院がありました。

サンクトペテルブルグ音楽院の写真
サンクトペテルブルグ音楽院

音楽院の前にはマリインスキー劇場、隣にはロシアの作曲家、リムスキー=コルサコフの像とグリンカの像があります。少し歩くと、他にもコンサートホールや音楽院の付属学校もあります。ここは劇場広場という名前が付いていて、学生にとってはとても恵まれた環境にある場所です。
とてもいい場所ですので、もしロシア旅行の際には足を運んでみて下さい。

今月18日(土)に鶴川のロワゾーブルーにて演奏させていただきます。
20:00~、21:00~、22:00~の3ステージになっております。
お時間がありましたら、是非お立ち寄りください。

バイオリン講師 澤井亜衣