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9月24日㈫の澤井亜衣のバイオリンコンサート。バートロイメライにて20時から。投げ銭制。

9月24日(火)20:00~トロイメライで、バイオリンを演奏します。お時間がありましたら、是非お越し下さい。プログラム:タイスの瞑想曲、愛の喜び、愛の悲しみ、シンドラーのリストのテーマ、他
バイオリン講師 澤井亜衣

ロシア語で、魚の卵のことを「イクラー」икраと言います。発音はラーは巻き舌になります。

日本語で鮭の卵のことをイクラと言いますが、ロシア語から来ています。最近はよくテレビなどでもこの事は取り上げているので、ご存知の方も多いかもしれません。ロシアの友達に日本語でもイクラって言うんだよ。って言うと、びっくりされます。

イクラーだけではロシア語だとただの魚の卵なってしまうので、鮭の卵と言いたいときには、ロシア語で赤いという形容詞をつけて、赤い卵クラースナヤイクラー。красная икраそれから、ロシア語で黒いという形容詞をつけると黒い卵チョルナヤイクラーчёрная икраはキャビアという意味になります。

ロシア人は魚の卵は大好きで、パンやクレープなどにのっけたりしながら、食べています。ロシアも主食にのっけて食べます。家庭でも食べますが、クレープ屋さんにいくとメニューの中にトッピングでイクラやキャビアがあります。キャビアのトッピングはかなり値段が高かった記憶があります。私はキャビアを注文をしている人を見たことがありませんでした。

ポテトチップスにもイクラ味やキャビア味があるくらいです。イクラ味のポテトチップスを食べたことありますが、味はイクラ味か正直わかりませんでしたが、美味しかった記憶があります。

ロシアにあったのかもしれませんが、たらこは生でも冷凍でも私は見かけたことはありませんでした。唯一、缶詰めがあったので、購入して食べましたが、薬品みたいな味で美味しくありませんでした。缶詰めのたらこは、白っぽく、卵の粒がかなり小さかったです。

イクラはスーパーや市場で量り売りで購入できます。大きなスーパーに行くと、二、三種類イクラが売ってます。日本だと、イクラは大きい粒の方が美味しいイメージがあって値段も高いと思うのですが、ロシアは逆。小さい粒の方が値段が高かったです。理由はよくわからないのですが。もともとイクラ自体の値段も高いし、大きい粒のイクラの方が美味しそうに見えるので安いイクラを購入していました。

ロシア人は日本食がとても大好きです。ロシア料理が脂っこくてカラダに悪いと思っている方達が多く、日本食はヘルシーだし美味しいと言ってくれます。ロシアにはお寿司屋さんもたくさんあり、ネタにはイクラもあります。

学生の頃、ロシア人に日本食を作る機会がありましたが、イクラも具材になる手巻き寿司は好評でよく作っていました。ロシア人にとって、自分で作って巻いて食べるのも楽しいみたいでした。

でも、手巻き寿司で、イクラより人気だった具材は、甘めの卵焼き。ロシア料理は砂糖が入っている料理はないため、卵焼きを初めて食べるロシア人はその味に驚いて「調味料、何が入ってるの?」と必ず聞かれていました。甘いのが好きなようです。

もう10年以上前の話なので、参考になるかはわかりませんが、おそらくロシア人達は日本食が好きなことは変わっていないと思います。

バイオリン講師 澤井亜衣

クライスラー(1875~1962)はウィーン出身のバイオリニストであり、作曲家で、ウィーンが色濃く表現されている作品が多いです。自身の出身地をとても愛していた音楽家だと思います。

愛の悲しみもレントラーという、ウィーンの古いワルツのテンポでと表記されており、愛の喜びも、ウィーン地方の古い民謡に基づいています。彼の音楽はウィーンなしでは、語れないだろうと思います。

コンサートに向けて、愛の悲しみと愛の喜びを練習していますが、二つ同時に取り上げることによって、比べることができて、とても面白いです。

両方とも共通して言えることはメロディーの繰り返しがとても多いこと。悲しみと喜びを丁寧に表現したかったのか何回も同じメロディーが繰り返されます。

悲しみは重音を使用していないのに対し、喜びは重音を惜しみなく使って作曲されています。エストレリータのブログで少し書きましたが、重音を使うと華やかになるので、バイオリンで喜びを表現するにはとても効果的だと思います。

今回は愛の悲しみと愛の喜びの最後の部分を載せてみることにしました。
最後の最後まで、愛の悲しみは悲しみ、愛の喜びは喜びが表現されていると思ったからです。

まずは愛の悲しみの最後の部分。

最初は2つの音を急速に連続にして往復させる奏法(トリルと言います)をして、消えるような感じで終わります。

次は愛の喜びの最後の部分

私はどちらかと言えば、哀愁のこもった愛の悲しみの方が好きです。
特に気に入っている箇所があります。その音源がこちらです。

赤いカッコのところを演奏してみました。

この青で丸を付けた場所が、少し悲しみから抜けたような明るい感じ(音楽用語では長調。瞬間的明るくなるだけですが。)になっているところが好きです。最初から青い部分までは悲しい感じで(音楽用語で短調)、音と音との跳躍があったとしても5つ分(例えばドから始まったとしたらソまで。 音楽用語で【5度】と言います。)なのですが、青い部分は明るい感じになるからなのか、ドからラまで(ドレミファソラ6つ分。【6度】)なっています。この青い部分は、今までにない6度あがるということで、少し希望の持てた音と音に私には聴こえます。その後、また黄色の部分はまた悲しい感じ(短調)に戻ります。黄色の部分は音がシからファなので跳躍は5つ分。また最初と同じ悲しい感じになったんだなと思いました。

音と音のつながりはおもしろく、これだけで音楽は表現できませんが、これだけでも曲について色々考えることができます。

9月24日(火)新宿にあるバートロイメライで、クライスラーの「愛の喜び」と「愛の悲しみ」を演奏します。どっちが好みか考えたりするのも楽しいと思います。お時間がありましたら、是非お越しください。

バイオリン講師 澤井亜衣

ホームぺージのごあいさつに、バイオリンは人の声に近い楽器と書きました。それが理由かどうかはわかりませんが、感情のこもった作品がバイオリン曲にはたくさんあります。

ウィーン出身の名ヴァイオリニストで、作曲家でもあるクライスラー(1875~1962)も感情のこもった作品を数多く残した音楽家だと思います。ロンドンデリーの歌などの編曲もしており、素晴らしい作品をバイオリン曲に編曲して、残してくれました。

クライスラー
クライスラーの写真。凛とした佇まいです。

彼の作品の特徴として、どれも高貴です。中国の太鼓や、ロマンティックな子守唄など、タイトルを見ても、面白そうと思える作品が多くあり、演奏時間も2、3分程度の曲が多く、聴きやすいです。

クライスラーの作品の代表作として、愛の悲しみという曲があります。
広瀬すずさん主演映画「四月は君の嘘」の中で演奏され、さらに有名になったと思います。よくリクエストされる曲なので、今回も新宿にあるバー、トロイメライで演奏することになりました。対をなす作品として、「愛の喜び」という曲があります。リクエストはなかったのですが、せっかく対になっているので比べてもらいたいという思いがあり、これも演奏します。

愛の悲しみは、ウィーン古典舞曲集の中に入っており、1曲目は愛の喜び、2曲目が、この愛の悲しみ、そして3曲目は美しきロスマリンという曲です。

愛の悲しみはウィーンの古いスタイルのワルツで書かれています。なので、悲しみと言ってもそこまで悲しい感じには聴こえないような気がします。

映画「四月は君の嘘」を観たのですが、映画の中ではショットという出版社から出ている楽譜を使用していました。有名な曲は、様々な出版社から出版されていて、愛の悲しみも色々な版があります。

今回、私はショット版で演奏します。

クライスラーショット版の楽譜

映画を観てこんな表紙じゃなかったと思われるかもしれませんが、これは、ショット版のクライスラーの作品がたくさん載っていている楽譜です。映画の楽譜は、愛の悲しみの一曲だけしか入っていません。
一曲だけで購入する場合は、映画に出てきた表紙のようになります。こんな感じです。

ショット版の楽譜
シューマンの楽譜。クライスラーじゃなくてすみません。

この楽譜はシューマンですが、映画に出てきた楽譜は、こんな表紙だったと思います。

映画で、山崎賢人さんが、ラフマニノフ編曲の「愛の悲しみ」をピアノで演奏しているシーンがあります。ラフマニノフはロシアの作曲家で、ピアニストとしても活躍していた音楽家です。クライスラーと親交があったそうです。ラフマニノフはクライスラー作曲の「愛の喜び」も編曲しています。

そして、クライスラーもラフマニノフの曲を編曲しています。「パガニーニの主題による狂詩曲より第18変奏」という曲です。

ラフマニノフ狂詩曲 クライスラー編
クライスラーが編曲したラフマニノフの曲。

お互いの曲を尊敬し、好きだったから、お互いが得意とする楽器で編曲した、ラフマニノフとクライスラーの関係はいいものだなあと思いました。
ラフマニノフはピアニストだったので、バイオリンの曲がとても少ないです。なので、ラフマニノフが好きな私は、ラフマニノフの曲をクライスラーが編曲してバイオリン譜にしてくれたことに感謝です。

9月24日(火)に新宿にあるバー、トロイメライにて20:00〜演奏します。クライスラーの愛の悲しみ、愛の喜びを弾く予定です。お時間がありましたら、是非お越しください。

バイオリン講師 澤井亜衣


ロシアにクワスという飲み物があります。ロシア語には「ワ」の発音がないので、ロシア語っぽく発音すると、「クヴァス」となります。

どんな飲み物かというと、発泡性果実飲料で色は茶色です。
ロシアでは黒パン(ライ麦パン)をよく食べるのですが、熱湯に黒パンや色々な果物を混ぜて発酵させるとクワスができます。

とても栄養価の高い飲み物らしいです。
夏によく飲みます。なぜなら、夏になると駅前でクワスを売るからです。(一年中ペットボトルでスーパーでは手に入ります。)紙コップで一杯いくらで売ってくれます。サーバーから入れてくれるクワスはビールみたいな感じです。

私は、山岸涼子さんのロシアのバレエを題材にした漫画「アラベスク」で主人公のノンナがクワスを飲んでいたことでクワスのことを知りました。とても美味しそうに思ったので、アナスタシア先生に「クワスは美味しいですか?」とお尋ねしたところ、「おいしい!コーラみたいな感じ」とおしゃっていましたし、「夏は子供はクワス。大人はビール。体にもいいし。」ともおっしゃっていたので、ますますクワスが飲みたくなり、絶対にロシアに行ったら、クワスを飲みたい!と思っていました。

アラベスクのロシアの飲み物クワス
ロシアがどんな国か知りたくて学生の頃、漫画を読んでいました。

ロシア留学の最初の夏に、音楽院の最寄り駅のセンナヤ広場で初めてクワスを飲みました。味は、酸っぱく、炭酸もあんまりない感じで、私にはイマイチでした。もしかしたら小さい頃から飲んでいると、日本の甘酒のような感じで、癖もなく飲めるのかもしれません。ロシアのバイオリニスト、ミルシテインも好きだったようです。

他にもロシアの飲み物で、モルス(МОРС)というものがあります。
私はこの飲み物は好きでした。これはキイチゴやスグリ、ブルベリーなどが入った、ベリー系のジュースです。
そのままで食べると酸っぱいので大量の砂糖(ロシア人はお砂糖をたくさん使います。)を足して水で割って飲みます。スーパーで紙パックに入ったモルスも購入できますが、ロシア人自家製のものの方が果肉も入っていて美味しいです。

どんな味かというと、アセロラドリンクに似ています。

ロシア人の友達が日本にやって来た時に、モルスが飲みたくなって、似たようなものを探していたら、アセロラドリンクがモルスに似てるから、スーパーにある在庫を買い占めた。と教えてくれました。おそらくロシア人が言っているので間違いないと思います。
それから、モルスが酸っぱい飲み物なので、ロシア人は結構酸っぱめのジュースが好きです。なので梅ジュースとかもオススメすると喜ばれます。ロシア人が梅ジュースが好きなのは、結構意外でした。モルスが飲みたくなったらアセロラドリンク飲んでみようと思います。

バイオリン講師 澤井亜衣

ポンセ(1882~1948)のエストレリータを知ったのは高校生くらいの時です。ロシアのバイオリニスト、ハイフェッツのアンコール集のCDを購入したら入っていました。ハイフェッツが編曲し、演奏することによって、有名になったそうです。

初めて聴いた時の感想は、オシャレで大人っぽい曲だなと思ったのを覚えています。エストレリータはスペイン語で小さな星という意味だそうです。別名メキシコのセレナードとも言われています。ポンセはメキシコの作曲家でギターの作品を多く残しています。彼の代表作はこのエストレリータです。

エストレリータはギターで演奏することもありますが、もともとは歌曲です。作詞もポンセがしています。訳詞を読みましたが、かなりロマンチックなものでした。(小さな星に、女性が彼の思いを教えて欲しいと願う愛をテーマにした詩でした。)

ポンセはこの作品を夜行列車で考えたようです。作詞した場所もロマンチックで絵になります。

エストレリータは、アンコールに良く演奏されます。私の恩師アナスタシア先生もリサイタルのアンコールで演奏されていました。この曲で、最後がフワッとした余韻が残る雰囲気のコンサートになったことを覚えています。

バイオリンで弾くと、どこか懐かしい感じになるような気がします。歌詞があればもっと雰囲気が出るのかもしれませんが、その分、ヴィブラート(音を揺らして弾く奏法)やポルタメント(音から音へ音程を変えながら滑らせる奏法)を使ってロマンチックに弾けるといいかなと思います。

それから、音が重音になるところはとても魅力的です。しかも高音なので、とても華やかで、タイトルにピッタリです。ヴァイオリン は単音で演奏する場合が殆どですが、重音で弾くと印象が変わりますし、華やかさが増します。今回はその重音の部分を1つは単音(上の声部のメロディーラインのみ)2つ目は楽譜通りの重音の音を載せてみました。

まずは単音です。

そして、楽譜通りの重音です。

単音だと、少し寂しい感じがします。重音だとパッと輝く感じですし、大事な箇所だと感じます。

最初に、エストレリータは大人っぽい曲と書きましたが、今でも私は大人っぽいと思っています。まあ、十分私は大人なのですが、もっと年を重ねたら、色っぽく、魅力的に演奏ができるのかなあ。と考えたりすることがあります。正直、弾いてるとロマンチックすぎて、少し恥ずかしさみたいなものが自分の中にあったりします。感じ方は国民性の違いなのかもしれないですが、恥ずかしがっている場合ではないので、音楽に没頭したいと思います。

9月24日(火)に新宿にあるバー、トロイメライでポンセのエストレリータを演奏します。バーの雰囲気に合う、とてもロマンチックな曲です。お時間がありましたら、是非お越し下さい。

バイオリン講師 澤井亜衣

バイオリン教室ノータの演奏動画を載せるにあたって、どの曲にするか随分悩みましたが、私がロシアの作曲家が好きなこともあり、チャイコフスキーのメロディにしました。

おそらくロシアの作曲家の中で一番有名なのはチャイコフスキーかもしれません。バレエ「白鳥の湖」や「眠れる森の美女」、交響曲や協奏曲、色んな編成の作品を数多く残しました。

チャイコフスキーは旋律の魔術師と言われるのですが、本当にメロディーが美しいです。でも、それだけではありません。チャイコフスキーは、音階(ドレミファソラシド)のようなシンプルな音の配列で、魅力的な作品を創り出します。それが魔術師と言われている一つの理由だと思います。

ただ、チャイコフスキー自身は西洋の音楽に憧れを持っていたため、少しロシア風の土臭い音楽が作品から抜けない旋律に少し戸惑いを感じていたかもしれません。でも、それが彼の作品の魅力だと思います。

チャイコフスキーはサンクトペテルブルグ音楽院の第一期生です。その後、モスクワ音楽院で教鞭をとります。(ちなみにモスクワ音楽院の正式名称はチャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院です。)

チャイコフスキーは同性愛者だったのですが、音楽院の生徒ミリュコーヴァに熱烈なアプローチを受けて結婚します。しかし、うまくいかず結婚生活は約2週間。その時に精神的に支えたのが、パトロンのメック婦人です。。メック婦人はチャイコフスキーの才能を高く評価し、金銭的に援助をしました。メック婦人とチャイコフスキーは手紙でのやりとりだけで、生涯会うことはありませんでした。メック婦人はチャイコフスキーに対して、恋愛感情があったとも言われています。

メック婦人は、結婚生活に苦しんでいたチャイコフスキーに休養のために、スイスにある別荘を貸します。その時に作曲したのが、このメロディです。
メロディは「懐かしい土地の思い出」という作品の中に入っていて、瞑想曲、スケルツォ、そして三番目の曲がメロディになります。

チャイコフスキーのメロディ楽譜。ペテルブルグで購入
ペテルブルグの出版社のメロディの楽譜。

別名チャイコフスキーのメロディともいわれる作品は本当に綺麗です。
こんなにシンプルなのに、綺麗と思わせる曲はなかなかないと思います。
無駄な物をすべて排除していて、決して派手さはありませんが、心に残る曲です。
作曲者が精神的に苦しんだからこその、研ぎ澄まされた旋律だと思います。

特に好きなところは最後。ゆっくりな曲は最後の音符が長いことが多いのですが、この曲は他の曲に比べて短いです。それが逆に印象に残ります。 美しいメロデイだからといって名残惜しむように長い音符にしないところが、とてもはかない感じで好きです。

チャイコフスキーのメロディの楽譜。
最後のミの音は四分音符。1つ数えます。
チャイコフスキーのメロディ

でもこの曲、やさしそうに見えて、本当に難しいです。チャイコフスキーはヴァイオリンが弾けなかったようで、ヴァイオリンで弾きやすいようには作曲されていないからです。
彼が作曲したヴァイオリンのコンチェルトは偉大なヴァイオリニスト、アウワーに「演奏不可能」と言われてしまったほど。コンチェルトほどではありませんが弾きにくいです。
でも弾きにくくても、弾きたいと思わせるような作品です。
そのくらいの素晴らしい作品です。

バイオリン講師 澤井亜衣

バイオリン生演奏がきける鶴川にあるバー、ロワゾーブルー   

8月24日(土)町田市にあるバー、ロワゾーブルーにてバイオリンを演奏いたします。ロワゾーブルーでは定期的に演奏させていただいております。20:00〜、21:00〜、22:00〜からの3ステージで途中からでもお聴きいただけます。お時間がありましたら是非お越し下さい。
バイオリン講師 澤井亜衣

ロシアでは、友達同士の間では愛称で呼びます。ロシア人の名前は長いからだと思います。

例えば、エカテリーナだったら、カーチャ、アナタスタシアだったら、ナスチャなど。

ロシア人の名前は、比較的長くても覚えやすいです。なぜなら、日本のように名前の種類が多くないからです。なので、知り合いや友達が同じ名前の人が何人もいます。反対に、ロシア人の名字は種類が多いので、覚えにくいと思います。

逆に、日本人の名前は、ロシア人に覚えてもらいやすいと思います。日本語は母音もしくは、母音+子音でできているからです。韓国人や中国人の留学生が多かったのですが、子音が重なっていたり、長い名前が多く、ロシア人に覚えてもらうのが大変そうでした。ちなみに私の名前はアイなので、とても短く、しかも母音しかありません。すぐに覚えてくれました。ただ、あまりにも名前が短か過ぎるため「そんな短いの?」と言われることも。たまに、ロシアの名前の愛称みたいに親しみを込めて「アイネチカ」と呼ばれることもありました。(名前より愛称の方が長くなっていますが。でも親しみを込めて呼んでくれるのは、嬉しいものです。)

目上の方に対しては、名前+父称で呼びます。名字だけで呼んでしまうと、相手に対して失礼だからです。父称とは、相手の父親の名前のこと。日本ではあまり馴染みがないと思います。名字、名前、そして父称を覚えることに、私は結構苦労しました。

父称は印刷物には書いてありませんし、目上の方と最初に知り合った時に、自ら父称を言うわけでもありません。(もちろん、こちらから聞けば教えてもらえます!)
でも父称は大事なので、メモしようとするのですが、口頭で返ってくる父称は聞き取りづらく、正しい綴りがわからないままメモするなんてこともありました。

特に先生に電話するときに名前と父称を言う時は言いづらいので、緊張した記憶があります。(先生はとても厳しい方だったので違う意味でも緊張していたのかもしれないのですが。)
私が習っていた先生のお父様の名前はユーリーだったので、ウラディミールユーリエヴィッチと生徒達からは呼ばれていました。

ウラディーミルユーリエヴィッチ。 ウラディーミルユーリエヴィッチ。 ウラディーミルユーリエヴィッチ。

私は電話を先生にする時、呪文のように唱えてから掛けていましたが、発音が悪かったり、つっかえたりして、先生や奥様に「は?」みたいに言われることが多かったです。でも何とかやっていました。

ロシアの有名な作曲家チャイコフスキー(Пётр Ильич Чайковский)の名前はピョートル、父称はイリイチ。(父親の名前がイリヤです。)ちなみにピョートルの愛称はペーチャです。

ロシアは名詞にも愛称があります。それだけ、人や物に対する愛情や愛着がとてもある国民なんだろうと思います。

今週の土曜日、鶴川にあるバー、ロワゾーブルーにて演奏いたします。
お時間がありましたら是非お越し下さい。

バイオリン講師 澤井亜衣

9月24日(火)に新宿にあるバー、トロイメライで演奏する曲目が決まりました。

モーツァルト:ヴァイオリンソナタ ホ短調 K304

J・ウィリアムズ:映画「シンドラーのリスト」からメインテーマ

クライスラー:愛の喜び

クライスラー:愛の悲しみ

マスネ:タイスの瞑想曲

ポンセ:エストレリータ

モンティ:チャールダッシュ

ディズニーより:ホールニューワールド「アラジン」
       :アリ王子のお通り「アラジン」
       :輝く未来「塔の上のラプンツェル」

ジブリより:マルコとジーナのテーマ「紅の豚」

ラヴランド:ユーレイズミーアップ(ケルティックウーマン)

坂本龍一:Merry Christmas Mr.Lawrence「戦場のメリークリスマス」

こんな感じです。もしかしたら、少し曲目変更があるかもしれませんがご了承下さい。

今回のプログラムは、お客様と会話した時に話題になった曲や、前回のコンサートでアンケートにご協力いただいた際に、書いていただいたリクエスト曲を中心に構成しました。

プログラムを客観的に見ると、クラシックに関して言えば、バイオリンの王道の作品です。バイオリンが好きな方、またバイオリンを初めて聴く方にはおすすめの曲です。それから、アンコールピースと呼ばれる作品が多いな。と思いました。
アンコールピースとは、アンコールによく演奏される作品のことです。演奏時間が短めで華やかで聴きやすい曲が多いです。演奏者にとっては、アンコールピースは技巧的な曲や歌う曲が多いので、個性がでやすく(?)ある意味どう表現するかは難しいです。

その他はディズニー、ジブリ、映画音楽、原曲はバイオリンではないですが、バイオリンで弾いても美しい曲を取り上げてみました。

トークを交えながらのコンサートなので、簡単な曲目解説はできると思いますが、演奏時間の事や、全体のバランスを考えると、コンサートの時だけでは、一つ一つの曲の良さを思う存分伝えられないのではないかと最近思うようになりました。
当日のプログラムに解説を載せてもいいかな。とも思いました。でも、私の経験になってしまうのですが、コンサート開演のギリギリに到着したりして慌ただしかったり、暗い照明で読みづらかったりしたことがあります。(コンサートは暗い照明はいい雰囲気になるのでいいのででが、解説を読むとなると別の話です。)
それから、バーではコンサートの直前までお客様同士で話が盛り上がっていたりすることもあります。
ということで、ブログをせっかく書いているので、コンサートで弾く詳しい曲の解説は、できるだけブログに載せてお伝えすることにしました。事前に曲についての詳細がわかると、コンサートの時に曲に対して親しみを持って楽しんでいただけると思うからです。やっぱり知っていると音楽に対して親近感が沸きます。

すべてのプログラムの曲をコンサートまでにブログに載せることができるかはわかりませんが、できるだけ頑張ります!

9月24日(火)20:00~新宿のバートロイメライで演奏します。
今回で3回目になります。少しですが、会場にも慣れてきたので、更にいい雰囲気のコンサート作りをしていきたいと思っています。
お時間がありましたら、是非お越しください。

バイオリン講師 澤井亜衣


前回、ミュートを使用した音を載せましたが、今回は曲の中で実際にミュートを使用しているおすすめの作品を紹介したいと思います。

プロコフィエフ作曲のバイオリンソナタ第1番ヘ短調作品80の第1楽章です。
このソナタは4楽章から成っています。どの楽章もおすすめではありますが、ミュートの効果が一番わかりやすいのは第1楽章だと思い、今回載せることにしました。このソナタの2楽章以外はすべて、ミュートを使用して演奏する箇所があります。

プロコフィエフ(1891~1953)はソビエトの作曲家で、サンクトペテルブルグ音楽院で作曲やピアノを勉強しました。
1番のソナタは彼の晩年の作品です。バイオリニストのオイストラフに献呈されています。

ミュートは第1楽章の後半で使用されます。

プロコフィエフバイオリンソナタ第1番第一楽章のミュート着ける場所
プロコフィエフのバイオリンソナタの楽譜

上から2段目のところにcon sord.(弱音器を使用)と表記があるのでその前の間奏のところでミュートを装着します。
ミュートを着けるところにfreddoと表記があります。冷たいという意味がある楽語です。作曲者は、ここで音色を強く変えたかったために、ミュートを使用したと思います。
プロコフィエフは、この場所をオイストラフに「墓場にそよぐ風のように」と語ったようです。彼は、第一次世界大戦、第二次世界大戦を経験し、「死」については考えたくなくても、考えざるを得ない環境にあったと思います。

そして晩年のプロコフィエフも病気を抱えていたため、仕事のスピードは遅くなり、自分自身の「死」もそう遠くはないと思っていたはずです。
プロコフィエフの葬儀では、オイストラフがこのソナタの一楽章と三楽章を演奏しました。決して派手さがある作品ではありませんが、内的な美を感じます。

プロコフィエフに献呈されたオイストラフの演奏を聴いていただきたいと思いアップしましたが、古い音源のため、ミュートの音の変化がわかりづらいかもしれないのと、ミュートの着ける場面も載せたかったので、もう一つ、アリョーナ・バーエワの演奏もアップします。

アリョーナ・バーエワは、ロシアのモスクワ音楽院で学んだ若手バイオリニスト。私が学生の頃、有名なエドゥアルド・グラチ教授の秘蔵っ子として、ロシアではすでに有名でしたが、現在は、日本にも度々訪れ、世界的なバイオリニストになっています。アリョーナさん、5分くらいするとミュートを着けて演奏するので注目して下さい!(オイストラフも5分くらいのところでミュート着けてます。)
バイオリン講師 澤井亜衣